第 63 回 披 講
平成 22年 3月 1日〜平成 22年 3月20日 投句分
番号      選 句 & 披 講 俳 号 得 票
1 窓叩く春一番に目を覚さます さつき 2 票    
(ゆづき) 春を告げる嵐に起こされて冬も終わりと知る2
(石の花) 窓をたたかれ目を覚ます、それが春一番でしたのね。
 
2 しまなみの芽吹く銀杏に風そよぎ 1 票
(菜の花) 爽やかな風を感じます
 
3 花杏傘の中にも笑い声 弘 子 2 票
(峰 生) 何となく明るくほほえましい様子が感ぜられます。
(石の花) この傘は日傘ですかね、明るく良い光景ですね。
 
4 開き初む花惑い居る寒戻り コスモス 1 票
(石の花) 今年の戻り寒ですか花もびっくりですね。
 
5 春の夢今日も未来も過去も消ゆ まこと 1 票
(弘 子) 過ぎ去っていく様子
 
6 風光る双子乗せたる母若し 媛 香 3 票
(哲 朗) 晴ればれとした春の日の風の中を親子で散歩でしょうか。
(まこと) 季語がぴったりです
(石の花) 若い方が双子を、微笑ましいですね。
 
7 啓蟄や浅瀬に動く稚魚の群れ  越 4 票
(ゆづき) 四季と言うものの移り替わりが良くわかる
(いなご) 近くの川で見かける景です。
(浩 風) 春の小川のいい景ですね。
(コスモス)ほのぼのと春を感じます。
 
8 つくしんぼ爪に残りし土の色  楓 花 3 票
(ゆづき) 冬終わり春の兆しを知る
  (そらまめ)つくし採って、袴をはがすと、つくしの灰汁が手につきますね・・・・
  ( 越) 土筆の香りも感じられる。 
 
9 あるじ無き庭に顔出す蕗の薹 さつき 4 票
(峰 生) 過疎でさびれた庭の一隅。ふきのとうにそっと
      応援してやりましょう。
(まこと) 旧家の庭の景がよく出ています
(弘 子) 主人がいなくても春はすぐそこまで
  ( 越) 山里の廃屋を想像し、淋しい春の訪れ。 
 
10 通院の母のリハビリ青き踏む  越 3 票
(哲 朗) リハビリに励んでいる姿が目に浮かびます。
(いなご) 早くよくなるといいですね。
(浩 風) 母の介護、大変ですね。
11 今日こそはつくし日和と誘いあり  楓 花 2 票
(まこと) つくし日和とはいい言葉ですね
  (そらまめ)雨降りの明くる日は、つくしが沢山出ていますよ。
 
12 山笑う双子乗せたる乳母車 いなご 6 票
( 泉 ) そろそろひなたぼっこの季節、ほほえましい光景がうかびます。
(浩 風) 微笑ましい景ですね。 季語が合ってますね。
(媛 香) 山笑ふと言う季語が生きています。
(さつき) 可愛い双子の赤ちゃんの笑顔が眼にみえてきます。
(楓 花) 季語の雰囲気と双子の可愛さとが合っていると思いました。
(弘 子) 春の暖かさと赤ちゃんのぬくもり
 
13 空荒れる祭りの椿散り居るに 峰 生
 
14 冬眠の覚めたる蛙飛び跳ねて 媛 香 2 票
(コスモス)春の躍動を感じます。
(菜の花) 一寸早い春に蛙も戸惑ったのでしょうか?
 
15 あるじ無き狭庭の木々に春一番 石の花
 
16 辛夷咲く花に遊びし鳥の声 浩 風 4 票
(哲 朗) 小鳥の飛び交う様子が良く出ています。
(まこと) 取り合わせが楽しいです
(石の花) 花に遊ぶ小鳥、良い光景ですね。
  ( 越) 真っ白い花と群がる小鳥の声から春の到来を感ました。 
 
17 登城の石段に見る雛(ひゝな)かな  越 2 票
(さつき) 情景が見えていいですね。
  (そらまめ)面白いイベントですね、夜はしまうのかなー。
 
18 いぶし銀空暮れかねて二月尽 まこと 1 票
(コスモス)2月の空をいぶし銀に見立てたのは妙。
 
19 開花時期異例ずくめの花便り そらまめ 3 票
(ゆづき) 今年の気候は異例でしたね
(いなご) 本当にそのとおりですね。
(峰 生) 今年の春はほんとうに天候不順ですね。淋しい所でした。 
 
20 見渡せば四方の山に春の雪 4 票
(ゆづき) 時ならぬ時の雪何年かぶりの春雪
(哲 朗) 周囲の情景が良く出ています。
(コスモス)春の雪が何度もかかりました。
  ( 越) 今年の早春にはよく見た風景です。 
 
21 菜飯食ぶ母の口癖もったいない いなご 2 票
( 泉 ) 昔の人はみんなこう云って生きてきたのですね。
(哲 朗) 大根葉を刻んで味付けて炊きご飯に混ぜ込んでいただくと
      おかずが節約出来て意外と美味しいです。
 
22 春疾風乗り継ぎ列車止まりたる 浩 風 2 票
(媛 香) 瀬戸大橋も風速25メートル吹けば自動装置が作動し
      橋の上で停車します。怖いですよね。春疾風が良い。
(さつき) 大変でしたね。
 
23 招かれて早どれ土筆の食卓に 菜の花 1 票
(楓 花) 楽しそうな様子が伺えますね。
 
24 東風つよし気象狂わすエルニーニョ そらまめ 1 票
(弘 子) 今年の変動ある気候のようす
 
25 レガッタや湖面のひかり顔に受け 哲 朗 2 票
( 泉 ) キラキラ光る太陽の下船をこぐ、気持ちがいいでしょうね。
  (そらまめ)そう、帽子かぶっていても、日焼けするね。
   
 
26 舗装路の割れ目にものの芽噴きにけり まこと 3 票
(媛 香) 舗装道路のコンクリートを割ってものの芽
      「タンポポ」などもう出ていますね。凄い力
(コスモス)ものの芽は強い雑草でしょう。
(弘 子) 春が駆け足でやってくる様子
 
27 妻とただ傘寿金婚春浅し 峰 生 2 票
( 泉 ) 傘寿金婚二重のお慶び、ここまでお元気で来られて
      おめでとうございます。これからもずっとお元気をお祈り致します。
(菜の花) おめでとうございます。いつまでもお元気で!
 
28 浄土とは平等院に風光る 弘 子 1 票
(峰 生) その昔ここが浄土だと言われたとか。平等院は
 
29 フイギユアの氷もとかす熱戦に 菜の花
      
30 鄙(ひな)の土手列車待つ間の土筆摘み      いなご 5 票  
(哲 朗) 田舎の駅での土手の土筆は沢山摘みましたか。
(浩 風) 田舎の土手をうまい表現ですね。
(媛 香) 「鄙の土手」で「土筆を摘む」は理解出来るのですが土手で
      「列車を待つ」?勉強不足でチョット解りませんでした。
      お教え出来れば嬉しいです。
(コスモス)ローカル線の長閑さが分かります。
(楓  花) のどかな風景ですね。
 
31 霾(つちふる)や万物ぼやけ山遠く 石の花 2 票
(浩 風) 先日の黄砂は、凄かったですね。
  (そらまめ)つちふる、面白い表現ですね、今年の黄砂はすごかった。
   
 
32 春風や傘寿待たずに兄逝きぬ 浩 風 3 票
(媛 香) 春を待たずにご逝去悲しみも深くお悔やみ申し上げます。
(まこと) 傘寿の春を待たずに逝った兄を偲びて
(菜の花) 年と共にだんだん淋しくなりますね。ご冥福を・・・
 
33 吹き降りて春は名のみや忌を修す コスモス 1 票
(いなご) 何となく共感を覚える句です。
 
34 風光る行き交う人の軽やかに 哲 朗 3 票
(峰 生) まだ少し寒いですが、「元気でね」と呼びかけて
      行きましょう。
(まこと) 季語を生かした軽快な一句です
(楓  花) 季語の持つ爽やかさが出ていますね。
 
35 麗らかや撒き餌に群るる鯉の口 コスモス 3 票
(いなご) 鯉が口をぱくぱくしているようすが見えます。
(菜の花) 穏やかな光景ですネ
(楓  花) 鯉の口が目に浮かんできて、楽しいですね。
 
36 青々と田んぼ一面草なびく 菜の花
 
37 啓蟄や古刹の庭の静けさを 石の花 1 票
(さつき) 季語で静けさを表現されていて良いですね。
 
38 トラクター美瑛の丘に草萌ゆる 1 票
( 越) 美しい風景作りがもう始まるのですね。季語が効果的。 
   
39 木の芽雨宇治川に舟遊びして 弘 子 1 票
(石の花) 春雨ですかね。船遊びの静かな光景ですね。
 
40 露天風呂香りをはこぶ花菜風 哲 朗 6 票
( 泉 ) さぞ良い気持ちでしょう。
(いなご) お風呂も花の臭いも気持ちよさそうです。
(峰 生) 目を閉じて「いい湯だな」ですね。
(浩 風) いい気分ですね。
(さつき) 綺麗にまとまっていて好きな句です。
(弘 子) 暖かい春風と温泉の様子
 
41 花杏車窓に映し墓参り 峰 生
 
42 降りないで揺られていたい春電車 楓 花
 
43 菜の花や煙たなびく野菜畑 そらまめ 1 票
(ゆづき) あぁー春ですね
 
44 竹筒に小さき雛の座りいて 媛 香 4 票
(菜の花) そっとしてあげたいような、可愛いですネ
(さつき) 竹取物語を思い出し可愛いですね。
  (そらまめ)かわいい情景ですね。
  ( 越) かわいい風景です。 
 
45 春愁や本音飛び交う美容室 さつき 3 票
( 泉 ) なんとなくわかります。春愁が良いですね。
(媛 香) 他愛もないお喋りに花が咲くのは良いですが…(^O^)
(楓 花) 本音飛び交う美容室には、実感が感じられます。